温泉に行ってお肌すべすべになろう、と調べていると「美人の湯」とか「美肌の湯」などと書かれていることっ
てありますよね。
きっと肌にいい成分の温泉なんだって深く考えることもないのではないでしょうか?
でも、「美人の湯」「美肌の湯」って何? いつもツルスベ~になった気がするんだけど?って思いませんか?
実は、「美人の湯」「美肌の湯」と呼ばれる温泉には、それなりの違いがあったんです。
まとめてみました。
温泉って何だろう?
「美人の湯」とか○○の湯とかあるけれど、そもそも温泉って何だろう?
まずは、そこから簡単に説明します。
温泉といわれるものは温泉法という法律で決められた定義があります。
含まれている物質や含有量で定められているのです。
さらに病気の療養や症状の緩和にある程度の効果がある温泉を「療養泉」といいます。
「療養泉」にも定義があります。
簡単にまとめると『湧出した時に25度以上あれば温泉』『規定以上の物質を含んでいれば温泉』ということ
なんですが、物質に関しては例えば『温泉水1kg中の含有量「遊離二酸化炭素:1000mg以上」』といった物で
す。
こういった物質が数種類あります。
あまり興味のない方が多いと思いますが、覚えなくても問題ないですね。
それらの定義を満たした「療養泉」は大きくわけて10の泉質があります。
そして、その泉質にはそれぞれ効能があります。
これが、温泉に行ったらよく書かれているので目にされた方も多いと思います。
例えば、泉質が単純温泉、効能が疲労回復・神経痛・・・といった感じで書かれていますよね。
「美人の湯(美肌の湯)」とは?
では、本題の「美人の湯(美肌の湯)」ですが、泉質の中に「美人の湯(美肌の湯)」はありません。
ですが、『日本三大美人の湯』『日本三大美肌の湯』と呼ばれている温泉が存在します。
その温泉の特徴は、アルカリ性!
アルカリ性の温泉が美人の湯、美肌の湯という事なんです。
アルカリ性の温泉には石鹸のような作用があります。
トロトロの温泉が皮脂を溶かしてくれて毛穴の汚れを落としてくれるクレンジングの作用があります。
このトロトロ感は水素イオン濃度(pH値)が関係しているのですが、pHの数値が低ければ酸性、高ければアルカ
リ性となります。
基準はpH7の中性ですので目安にしてください。
アルカリ度が強ければそれだけお湯はトロットロで石鹸効果も強いですが、皮脂がなくなりすぎてカサカサにな
ることがあるので、上がる前にしっかりシャワーなどで洗い流し保湿をしっかりしてくださいね。
ナトリウム-炭酸水素塩泉はかつては重曹泉と呼ばれていて、アルカリ性が強く美人の湯(美肌の湯)の代表格の
ような泉質です。
硫酸塩泉は肌に潤いを与えてしっとりさせてくれる効果があります。
また、泉質ではないのですがメタケイ酸を含む温泉は、肌の新陳代謝を促進しつるつるにしてくれる効果が。
アルカリ性とは逆にpH値が低い酸性のお湯は、殺菌力やピーリング効果があり古い角質を落としてくれるので
すが、肌への刺激が強いこともあるので、上がる前にはしっかりシャワーなどで洗い流しましょう。
ここまで、美人の湯(美肌の湯)はアルカリ性の温泉と言ってきましたが、泉質にアルカリ泉というのはないんで
すよね。
では、結局美人の湯(美肌の湯)とはどの泉質?ということですが・・・。
●アルカリ性単純温泉・・・pH7.5以上の単純温泉です。
●炭酸水素塩泉・・・美人の湯(美肌の湯)の代表格です。
●硫酸塩泉・・・肌に潤いを与えてしっとりさせてくれます。
●硫黄線・・・肌を白くする作用があると言われています。
この4つの泉質が美人の湯です。
ただ、自分の肌に合うかが一番の大切なことです。
美人の湯(美肌の湯)だからといって、けしてムリをしてはいけません。
敏感肌の方は、ピリピリしたりして気持ちよく入れない場合があるので、自分に合う温泉を探しましょう。
日本三大美人の湯
温泉名 | 県名 | 泉質 | |
川中温泉【かわなかおんせん】 | 群馬県 | カルシウム-硫酸塩泉 | 弱アルカリ性 |
龍神温泉【りゅうじんおんせん】 | 和歌山県 | ナトリウム-炭酸水素塩泉 | 弱アルカリ性 |
湯の川温泉【ゆのかわおんせん】 | 島根県 | ナトリウム・カルシウム-硫酸塩泉・塩化物泉 | 弱アルカリ性 |
日本三大美肌の湯
温泉名 | 県名 | 泉質 | |
嬉野温泉【うれしのおんせん】 | 佐賀県 | ナトリウム-炭酸水素塩・塩化物泉 | 弱アルカリ性 |
斐乃上温泉【ひのかみおんせん】 | 島根県 | アルカリ性単純温泉 | 強アルカリ性 |
喜連川温泉【きつれがわおんせん】 | 栃木県 | ナトリウム-塩化物泉 含硫黄-ナトリウム・カルシウム-塩化物泉 | 弱アルカリ性 |
まとめ
「美人の湯」「美肌の湯」と呼ばれる温泉には、泉質の違いがあったんですね。
癒されに行く温泉もいいですが、泉質のことを少し知っているだけでもまた選び方が変わって楽しいかも。
アルカリ性の温泉で、さらに美しさに磨きをかけてくださいね。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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